8月に入り第一四半期の決算シーズンに入りました。…といってもこれまで私は決算書を見たことがありません。
決算前後では株価が大きく上下することも多く、せめて自分の持ち株だけでも決算の内容を見れるようにしたいと思い、決算について勉強してみました。
決算とは?から決算書の見方まで、以下のような内容となっています!
STEP1|そもそも決算とは?

決算ってそもそも何?いつ出るの?
決算とは、会社が一定の期間でいくら売れて、いくら儲かったかをまとめることです。上場企業は3か月ごとに、その内容を投資家向けに発表します。
日本の会社は3月末を1年の区切りにしていることが多く、その場合は次のようになります。
| 呼び方 | 対象の期間 | 発表の時期 |
|---|---|---|
| 第1四半期(1Q) | 4〜6月 | 8月上旬ごろ |
| 中間(第2四半期) | 4〜9月 | 11月上旬ごろ |
| 第3四半期(3Q) | 4〜12月 | 2月上旬ごろ |
| 本決算(通期) | 4〜翌3月 | 5月上旬ごろ |

いつ発表されるか、事前にわかるの?
会社のIRサイトに「IRカレンダー」や「決算発表予定日」が載っています。証券会社のアプリでも保有銘柄の予定を確認できます。発表の時間は会社によって違い、取引時間中に出す会社も、引けたあとに出す会社もあります。
STEP2|決算書に書いてあること

決算書って何が書いてあるの?共通のフォーマットみたいなものはある?
四半期ごとに出るのは「決算短信」という資料です。東京証券取引所の作成要領で、決算短信は「サマリー情報」と「添付資料」の2つで構成すると決められています。
| パート | 書いてあること |
|---|---|
| サマリー情報(1ページ目) | 業績・財政状態・配当・1年ぶんの業績予想 |
| 経営成績の概況 | 数字がそうなった理由の説明。事業ごとの成績もここ |
| 財務三表 | 損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書 |
特にサマリー情報は、参考様式に基づいて作るよう要請されています。東証の作成要領には、その理由が「要点の一覧性及び比較可能性を確保する観点から」と書かれています。会社が違っても1ページ目に載っている項目はほぼ同じです。見る場所を一度覚えてしまえば、次からは他の銘柄でもそのまま使えます。

財務三表って?
決算書の中心になる3つの表です。
- 損益計算書(PL) … 一定の期間でいくら儲けたか
- 貸借対照表(BS) … ある時点でどれだけ財産を持っているか
- キャッシュフロー計算書(CF) … 現金が実際にいくら増えて、いくら減ったか

ある程度共通の項目があるなら、毎回チェックする場所を決めておけば決算の内容が把握できそうだね!
STEP3|決算書の見方(=チェックリスト作り)

決算短信の見るべき場所を教えて
決算短信を上から読む順番で、8つに絞りました。
| # | 見るところ | 何がわかるか |
|---|---|---|
| ① | 売上と4つの利益・前年同期比 | 伸びているか、縮んでいるか |
| ② | 通期予想に対する進捗率 | 1年の計画に対して順調か |
| ③ | 業績予想の修正の有無 | 会社が見通しを上げたか下げたか |
| ④ | セグメントと増減の理由 | どの事業で稼いだか。中身は続きそうか |
| ⑤ | 会社ごとのKPI | 本業のお客さんが増えているか |
| ⑥ | 自己資本比率と借入 | 財務に余裕があるか |
| ⑦ | キャッシュフロー | 現金を稼げているか、何に使ったか |
| ⑧ | 配当 | 増配か減配か、予想の修正はあるか |
①の「4つの利益」について補足します。数える範囲が、上から下へ広がっていきます。
| 名前 | 意味 |
|---|---|
| 営業収益(売上高) | 商売の規模。どれだけ売れたか |
| 営業利益 | 本業でどれだけ儲けたか |
| 経常利益 | 本業に加えて、利息や為替など普段の活動も含めた儲け |
| 純利益 | 税金を引いて最後に残った儲け |
最初は営業利益(本業で稼げているか)と純利益(最後にいくら残ったか)の2つを見れば十分です。営業利益と経常利益が大きくズレている会社は、借入の利息や為替が効いているサインなので、そのときだけ中身を見にいきます。
なお「売上高」ではなく「営業収益」と書く会社があります。サービス業や金融、放送などに多い書き方で、指しているものは同じです。

なんで前の四半期じゃなくて、前の年の同じ時期と比べるの?
事業には季節の偏りがあるためです。年末に売上が集中する会社もあれば、夏に集中する会社もあります。直前の四半期と比べると季節の影響で上下してしまうので、前年の同じ時期と比べて季節の条件をそろえます。決算短信の数字に「前年同四半期比」と書いてあるのはこのためです。
②の進捗率も同じです。第1四半期なら25%、中間なら50%が単純な目安ですが、稼ぐ時期が偏っている会社では当てはまりません。前年の同じ時期の進捗率と並べて、去年より速いか遅いかで見ます。

⑤の「会社ごとのKPI」って?
その会社の商売の元になっている数のことです。通信会社なら契約数、小売なら既存店の売上、有料放送なら加入件数。売上や利益より先に動くので、利益が増えていても客が減っていれば、それは先に気づくべきサインになります。決算短信の概況に必ず出てきます。
STEP4|コンセンサス予想とは

決算の内容は一見よさそうなのに、PTS(夜間取引)や翌日、株価が下落することがよくある気がするんだけどこれはなぜ?
市場が事前に持っていた期待と比べて、どうだったかで動くためです。この期待にあたるのが「コンセンサス予想」で、証券会社のアナリストが出した業績予想を集めて平均したものです。
- 実績がコンセンサスを上回る … ポジティブサプライズ。株価が上がりやすい
- 実績がコンセンサスを下回る … ネガティブサプライズ。増収増益でも株価が下がることがある
決算は「良いか悪いか」ではなく「思われていたより良いか悪いか」で受け止められます。

マネックス証券のアプリ内で見たことがある気がする
証券会社のツールで見られます。マネックス証券なら「銘柄スカウター」で、口座があれば無料です。アナリスト予想の平均や目標株価に加えて、会社予想とどれだけズレているかも出ています。ただし予想を出しているアナリストがいない銘柄では表示されません。

決算短信の中だけ見ていてもダメってことか。これもチェックリストに入れておきたい
⑨として最後に足しておきます。①〜⑧が決算短信の中で完結するのに対して、⑨だけは外にある数字と比べる項目です。
| # | 見るところ | 何がわかるか |
|---|---|---|
| ① | 売上と4つの利益・前年同期比 | 伸びているか、縮んでいるか |
| ② | 通期予想に対する進捗率 | 1年の計画に対して順調か |
| ③ | 業績予想の修正の有無 | 会社が見通しを上げたか下げたか |
| ④ | セグメントと増減の理由 | どの事業で稼いだか。中身は続きそうか |
| ⑤ | 会社ごとのKPI | 本業のお客さんが増えているか |
| ⑥ | 自己資本比率と借入 | 財務に余裕があるか |
| ⑦ | キャッシュフロー | 現金を稼げているか、何に使ったか |
| ⑧ | 配当 | 増配か減配か、予想の修正はあるか |
| ⑨ | コンセンサス予想との比較 | 市場の期待とズレていないか |
※アナリストの予想が出ていない銘柄では、⑨は飛ばしてかまいません。

これで9項目のチェックリストが完成。今後はこの項目について決算をチェックしていこう!
まとめ
- 決算は3か月ごとに発表される。発表の予定日は会社のIRサイトのIRカレンダーでわかる
- 四半期ごとに出るのは決算短信。サマリー情報は東証の参考様式に沿っていてどの会社でも1ページ目の項目はほぼ同じ。毎回チェックする項目を決めておける
次回はさっそく自分の持ち株の決算で試してみます!


